LEGO BIG MORLインタビュー No.2
体を動かすような音楽ではなく、歌でみんなの心拍数をあげたい
CC:文章でいう起承転結がある感じがしていて。ということは、実は初めからかなり具体的な全体像があったんじゃないのかなと思ったり。あらためてアルバムのテーマとはなんですか?
ヒロキ:「曲ができたからアルバム作ろう」じゃなくて、「こういう想いがある、アルバムを作らなあかん」っていうことはもちろんのこと、その上で「想い」発進で作ったのは初めてやったんですよ。
で、その想いはどっからでてきたかっていうと、去年一年間結成10周年のツアーをしたり、ベストを出したりしてて、そこでほんまにお客さんからもらったものが結構多くて……「あ、こんなに俺らを応援してくれてたんだな」っていう……まあ普段からわかってることではあるんですけど、こういう節目じゃないと再確認できないことがいっぱいあって、余計に「このもらったものを、大きい意味での愛という意味で、お客さんに返すアルバムができたらな」という話をしたんですよ、はじめに。だから、みんながほんまに向かうところが結構はっきりしてました。
CC:それは4人ともがそういうふうに思ってたってことですか?
ヒロキ:話し合いもしましたね。作るにあたって思ってることをまず話して、共有できるところを確認したり、新しいものを取り入れたり。
CC:さきにリリースしていた『end-end』は、今みたいな考え方があってできてたんですか?
カナタ:作ったときはなかったですけど、結局はどう生きていくかっていう世界を描いてるので。10周年を迎えるタイミングでできてますし、今までのこの感謝の気持ちというか、明日終わっても、明日終わってしまうかもしれへんけど、生きていくんだっていう気持ちは込められていますし、つながっています。
CC:『end-end』はいい曲だなーと思っていたんですが、この曲の存在って、入れるの難しかったのかなっと思ったんですけど。「これ入れなきゃいけないですよ」とかはあったのかしら?
ヒロキ:どちらかというと、僕らがそういう風にしてました。『end-end』はベストアルバムより先にリリースしてるからベストに入れてもよかったんですけど、まだ次のアルバムができていない段階でも、「いや、ちゃんと絶対次出すオリジナルアルバムに『end-end』がハマるし。そういうアルバム、歌っていうとこに照準を絞ったものになる」という……話し合いもとくにしてなかったけど「絶対『end-end』は、次のアルバムに入れたいんだ」っていう意思だけはしっかりしてて、あえてベストには入れてなかったんです。だから、入れにくいというよりは、あることが前提でした。
Vo&G.カナタタケヒロ
CC:タイトルの『心臓の居場所』はなぜでしょう?
ヒロキ:これはまず4人で、愛の話もした後に、そういうアルバムを作ろうっていって曲が揃ってきて、そろそろアルバムタイトルを決めなきゃいけないっていうタイミングのときに、まあ『end-end』が代表するように、やっぱり10年間ずっと僕らは生命のことを歌ってきてて……その方法論がアルバムによって違うだけで、その根本のまっすぐなとこは変わってないんです。そこで歌を届けようってしたときに、まず今回は絶対に日本語で、英語に逃げない、逃げたくないという思いがあって。
それで日本語で探してるときに、今は盛り上がったり体動かすような音楽がいっぱいある中、僕らはそっちには振らずに、「歌でみんなの心拍数をあげたい。ドキドキさせたりワクワクさせたり、きゅうっと締めつけられたりするようなことを、見てくれてる、聞いてくれてる人の胸をそうしたいな」と思って。それでドキドキしたときにここに心臓があったんだなってことを確認してもらえるようなっていうふうに思ってつけました。
『心臓の居場所』
初回盤<CD+フォトブック+ラバーバンド>3600円、通常盤<CD>3000円
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